ひさしぶりに/よーかん
さて詩を書こうといきごんだ。
でも、
すぐに、
ボクはとってもかしこいから、
詩を書こうは
いかんなと思った。
ボクはそいですぐ、
これまたやはりボクらしく、
書こうなんて詩人らしくないぜと、
タバコに火をつけ詩人ぶったのだ。
書こうなんて、
それじゃ感性のエッセンスを
冒涜するナンセンスだと
缶ビールを垂直にあおったのだ。
加工するみたいだぜ、
書こうなんてと。
煙たげにしかめた顔を鏡で確認しながら。
書こうなんて、
書こうなんてと、
なんどか繰り返して、
加工につながる
詩人らしい駄洒落をさがし、
あきらめた。
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