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興じていたのはロックンローラーごっこ
現を抜かして 飛び回っていたいのさ
あと少しだけ あと少しだけ
夢が見れる内は
鏡の裏で嘲笑わないでよ
好きなことだけやらせてよ
虚言癖の毛布にくるまって
あの子に掛ける言葉を失くした
そして黙って側からいなくなって
ああ、結局、僕は虚無なんだなって
今頃になって気付いたよ
あの人の前では何も云えなくて
独房にいたら少しは気が軽くなって
吐き出したものも何もかも真っ黒で
ああ、所詮、僕も白痴なんだって
今更だけど悔しいよ
愛が欲しいんだけど 恋も無い
夢が欲しいんだけど 眠れない
誰かと一緒にいても 孤独に街を歩いても
触れてみたりも 離れてみたりも
もう要らない
見えるものも 見えないものも
全て背負う力も無いし
生きることも 死ぬことも
何も択べない僕には
もうすぐ消える脆い羽があるから
飛び回っていたいのさ
好きなことだけやりたいのさ
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