ネジ巻き飛行機械/狩心
 
、突き刺さる事は無い
だって、友達だから。

ヘリウムの声に君は恋をした
金魚すくいの時に僕は
一度も紙を破らずに100匹以上すくった
全身に痙攣が走るほど 君は硬直して驚愕
そのまま石像になって 夜の宙を舞う
こんな時にキャンプファイヤーのダンスが役に立つ
日々を象徴した不規則な炎の動き
何が起きたって可笑しくないのに
君は予定調和の渦に顔を埋めた

手が離れていく
あんなに近くにいた別の手は
今、ここで
この手になっていく
丸められた新聞紙
丁度、握りこぶし大で
色んな情報を閉じ込めたまま石になる
それを投げる
熱次元のネジ巻き飛行機械は
音を立てて
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