ニュースを見ていて思う事など/塩水和音
いるのかもしれない。
問うている側にそのつもりがあろうとなかろうと、答える側に一種の圧力が掛かり、特定の語り方や主張を規定されるという事態があります。日常的に誰もが経験するくらい自然に起こることです。例えば、ニュースリポーターの質問の全てはこうした圧力を帯びるでしょう。女性に「どう、この服似合う?」と尋ねられた男性は、審美というひとつの観点からだけではなく、女性の気分や好みを「読んで」返事をしなければならなかったりする。
そして、そのような圧力に、人は自分を適応させていく。「家族を好きになるべき」だという論理的な理由なんてひとつもないが、それでも、「家族を好きになるべき」という風潮を「皆が言っていた事=妥当な事」として受け入れていく人は多いように。
そうした事態の是非はともかく、そこから自由であってもいいでしょう。
自由になるための方法としては、
・問いにかかっている圧力の構図を見抜くこと
・要請される「答え」とは別に、意識的に自らの「本音」を探ること
などが考えられる。
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