青森ブルース/
瓜田タカヤ
渦巻かない日常
殺伐とした死体は
僕と愛人が初めて愛し合った川縁で
固まっている
僕たちの太股が不規則にぶつかり合っている間
僕たちの鼻が不規則に触れ合っている間
ソレは固まっている
家路へと帰る孤独
誰も居ず
過度に
雪を踏み込んだ
あしあとは
簡単に
この季節の終わりまで
固まっているのだ
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