青森ブルース/瓜田タカヤ
 
渦巻かない日常

殺伐とした死体は
僕と愛人が初めて愛し合った川縁で
固まっている

僕たちの太股が不規則にぶつかり合っている間
僕たちの鼻が不規則に触れ合っている間
ソレは固まっている

家路へと帰る孤独
誰も居ず
過度に
雪を踏み込んだ
あしあとは

簡単に
この季節の終わりまで
固まっているのだ

戻る   Point(2)