体験の共有/相良ゆう
 
に出会います。言葉、つまり精神的なものが概念的なものに変換されたものに触れ、それが何を指し示し何を意味しているかを、自身の体験を通して学んでいきます。そのような体験が蓄積されていくにつれて、自分の中の精神的なものと概念的なものとのつながりは次第に強くなり、認識は整理されていきパターンを形成します。人が精神的なものを概念的なものに変換して表現しようとするときには、毎回毎回異なる表現をするよりは、似たようなパターンの表現を使ったほうがそれだけ伝えやすくなりますし、理解や把握もしやすくなります。たとえば喜びという精神的なものを表現する概念的なものは「嬉しい」という言葉でしょう。そして喜びという精神的なも
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