世界をあいしている焦燥/哀詩
 


たった今きみがすきだよ。
ふたりで世界を共通しているの。

たった今ぼくはひとりだよ。
共通したふたりは今やひとつとひとつ。


世界がきみをあいしているから
ぼくだけはきみをあいしていない。


あまいものを食べるのは必要だから
塩分が恋しくなるのは否めなくって


それでもきみ、っていう
甘ったるい羊水にひたっていたいんだ。


(へその緒からとびっきりの塩分ぷりーず?)



もうすぐ世界にあいされにぼくがゆくよ!
(すると君は世界をあいしたい焦燥に駆られるのさ。)

 

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