理性/maynard
 
それは少し離れた所から
いつも俺を見ている
ジッと監視しているんだ
いつからだろう
そいつが頼もしく思えてきたのは
いつからだったのだろう
そいつが安心感へ変わってきたのは

そいつはいつも俺が外へ出ると
ジッと傍で見張っているんだ
俺の事なんて誰も見ちゃいないのに
そいつはジッと様子を窺っているんだ
俺が奇行には走らないかと
俺が常に完璧かと

俺がミスるとそいつは攻め立てるんだ
そして俺に後悔と言う痛みを与えるんだ
俺は掻き毟りのた打ち回り
自己嫌悪に陥るんだ

でも俺はそいつが好きで
でも他人のそれは好きじゃないん
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