そして、光/わら
 
なくなるのです
せめて、静寂の前では、幾分かの、まことを、と思うのです

夜空をながめるのが好きです
どこにも帰りたくありません
けん騒を過ぎて
星々がまたたくのは、ほんの一瞬だと思えます
雪よりもはかないものになら、こころをゆるせます
日々、過ぎてゆく造形をながめ
ひとり、それを日常だと悟りかけている稚拙な私の目に
ふと、空を見上げたとき
不意に、射しこむ強い光は
うめく一塊たる私のがらんどうに
動脈を教えるかのように、うち鳴らされます

きらめきに、瞳を細める
意味もなく、生きていることを知る


ここにいる
まばゆく
それは

そして、光



























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