そして、光/わら
うつ、という言葉が好きではありません
その言葉で
ああ、自分は、そううつというヤツなのだ、
と思えば
すこし、居場所をあたえられたような気にもなりますが
なんだか、その言葉ひとつで
自分の苦悩やうごめき、この目にうつった洞察までを
くるりと、ひとまとめに包まれてしまったようにも感じられ
その処方薬のしろ紙をひらくのには違和感のようなものがあるのです
勝手ながら、そう言ってしまえば、終わりという気にさえなっていました
時折、深い絶望感におそわれます
だれにも必要とされていないという恐怖感におそわれます
過去をみても、未来をおもうても
そして、今をかえりみても
そこ
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