狂感覚/
智哉
歩く、歩く一人で歩く
猫一匹と猫背な飼い主
季節外れなヤキイモ屋さん
本体よりも大きなストラップをつけた携帯電話
その電話で小声に愛を伝えようとしている小学生
この世の中、何かが狂っている
狂っているんだ
そう呟きながら一人歩く
ダウンジャケットに大量の鳩の亡骸を詰め
暖を取るための屋根を求めてる
聞こえる歌はあの頃と同じビートで
ほらまた体内時計が狂ってきている
もうキミはいないはずなのに
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