器/ソラノツバキ
 
手でたどる円は
加速すればコースアウトしそうで
気づいたら
ただそこには器があった

底は見えてる
それほど深くもないのに
真っ白で曖昧になる

もしここに
入れるものが存在しても
きっと僕さえひとつになれず
いつまでも単に触れ合うだけ

僕が器をひっくり返した時に
君を確かに感じたのは
僕の心がねじれすぎて
君を思い出したから
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