春の病/
快晴
無数の昨日を数えながら
この部屋はまた心を殺すのでしょう
抗えないものがあることを知った
見飽きた静寂の彼方に
戸惑いの群集の群れ
その対岸に向けてのクロール
悪魔に尻尾を掴まれたまま
また嘘を敷き詰めていく
差出人不明の藍色の手紙は
かつての未来を予言する
このあたりに山羊はいません
濡れた瞳がとても、綺麗
決して開かれることのないドア
伝えたいものなど本当は無かった
ただその左手を握り締めたくて
こうしてナイフを研ぐのです
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