日々/マツモト
彼女が叫びました
いいえ 彼女ではありません
彼です
この世界で性別など無意味なモノです
彼女はそんな世界で生まれ 育ってきたのです
そして何かに怯え叫びました
怯えなど存在しません
ここはそんな世界です 彼はただ叫びたかった
自分はここに居るのだと知らせたかった
誰に?
それは黒髪の女の子です
描かれている少女です
恐れを知らない悪党です
とにかく彼は知らせたかった
何故?
無意味な日々をおくりたい為に
ただそれだけ
それだけなのです さぁ幕を閉じて下さい
Aが彼をピストルで狙い撃つ前に
さぁ早く幕を
ああ 悲鳴が聞こえます
きっと出番を待っていた踊子達でしょう
戻る 編 削 Point(3)