日々/マツモト
 
彼女が叫びました

いいえ 彼女ではありません
彼です

この世界で性別など無意味なモノです
彼女はそんな世界で生まれ 育ってきたのです
そして何かに怯え叫びました

怯えなど存在しません
ここはそんな世界です 彼はただ叫びたかった
自分はここに居るのだと知らせたかった

誰に?

それは黒髪の女の子です

描かれている少女です

恐れを知らない悪党です

とにかく彼は知らせたかった

何故?

無意味な日々をおくりたい為に
ただそれだけ
それだけなのです さぁ幕を閉じて下さい
Aが彼をピストルで狙い撃つ前に
さぁ早く幕を

ああ 悲鳴が聞こえます

きっと出番を待っていた踊子達でしょう




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