水溜まり/
小川 葉
路上の水溜まりに
人が落ちていく
見上げると
空を魚が泳いでいる
見えていなかった
世界の本質が
突然そのように
あらわれることもあった
今私は魚の餌になっている
愛する人が何も知らずに
それを食べている
愛のように痛みは感じない
水溜まりに私の影が
落ちていくのが見える
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