ふたりぼっち/快晴
 
途切れた先のピアノ線
かつての相対的な不協和音
世界中のノイズから
取り残された果て

遠くで一瞬のまたたき
目を凝らした瞬間に
それは波動に飲み込まれ
見えない明日をブランケットにくるむ

沈黙する漆黒の中
繰り返される魂の軋み
怖いものなんて無いよって
冷たい手を差し出す

混ざり合いながら溶けた先
静かに同じ血が流れる
ひときれのパンを齧り
生ぬるい空を飲み込む

幻覚に似たメビウスの輪
交錯する人工的な黄色の中に
そっとまた紡ぐ螺旋
かすかなぬくもり

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