迷い/
松本 涼
昔覚えたうたのような
還る記憶にうつ伏せて
包まる毛布の
裏葉色に眠ろう
小さな迷いがやがて
声を嗄らす前に
今宵のほつれた
カーテンの隙間にも
人知れず月は失わず
夢の形に輝くのだから
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