シンボリック・クリスマス/快晴
安っぽいイルミネーションに彩られた
クリスマス・イヴの東京の街角
元・恋人に貰ったiPodから
アクセル・ローズの悲痛なシャウト
全てはもはや記号に成り果て
ウォーホルもレノンもコバーンも
一つの記号として愛されている
ストーンズのロゴTシャツを着たギャルの
踵にキスするためには幾ら必要でしょうか
自由が丘のカフェ・バーで真っ昼間から
自意識過剰の酔っ払い女に絡まれる
決して交わることのないアイデンティティーを
ライダースのポケットの中で握り締め
琥珀色で世界を見つめる
愛とはギブ&ギブなんだと知りつつ
見返りを求める気持ちを捨て切れずにいる
彼女は与えられることが当然の権利だと
負け犬のサブカルチャーよろしく主張している
祈りは祈りでしかなかったのですね
「ノック、ノック、ノッキング・オン・ザ・ヘブンズドア」
「ノック、ノック、ノッキング・オン・ザ・ヘブンズドア」
ハッシュドポテト、フライドチキン、プレミアムモルツ
ヨーカードーの店員の営業スマイルに救われる
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