煌びやかに、燈す/ねこ歩き
 
約束は数える程 蝋燭は囲めるほど
俊足で構える星 秀作と呼ばれる朝

十二月のフレグランス 開く理由を探してる
獣医学を学ぶためだと 喘ぐ理性を抑えてる

ふぅ、と一息で白く染まるような軟な心じゃない
ひゅーっと一つ二つ過ぎていくよ光る星と夜明け

佇んだままの寂しさなら
掲げたままの卑しさで救いたい
悴んだままの久しさなら
落ちたままの愚かさで拾いたい

約束が信号機に見惚れて忘れ去られてゆく
自転車のカゴに終ったままの栞のノートと共に

蝋燭は心臓音に圧されて燃え尽きてゆく
自動車のガスに吐かれては試作の脳裏の裏で

ただ、ただ、星だけが煌めいているから
まだ、まだ、朝だけが閃いて待つのだよ
また、また、夜を越し驚いて手にしたいよ
ここ、ここ、心の在り処を闇に乗せて 御淑やかに

会話をせずに 其処までゆこう、か

燈しを間に挟みながら
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