霜焼け/
小川 葉
沈んでるいつかの冬の奥底に
春知らぬまま消えた季節よ
向日葵の鮮やかさほどの白さかな
恋を重ねし色も重ねし
大胆に時には装う花もあり
見渡せば冬の枯野原
霜焼けの愛する人の手を見ては
このひと母かと錯覚する
雪晴れて心も大気もすみきれば
また恋しようかと恋に恋して
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