永遠の懐胎/鈴木
をのせたつくえ、をささえるフローリング、のうえで七さいになったばかりのむすこがねころがっている。「ハヤト」よぶとこちらをむく。つぶらなひとみ、ねむいうそみたいなほっぺ、くちびる。「パパ」というおと、がぼくをつきぬけてかべにつきささりそれをぬきにくる三十さいのつま、とはきのうセックスした。やさしげなえみをぼくにむける。おとといもした。「アナタ」がおとになってぼくをすどおりする。ぼくはまいにちおなじことをする。えみがにくのかたまりになる。
僕はまだ小さいから、大人へ批判的態度を採るつもりはない。今はただ枯れて誰も見向かなくなった睡蓮を空想するばかりだ。暗雲たちこめる空の下、校舎裏の人工池にひ
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