さいごの坂道。/hope
 
 
 
 
夜明けまで待ち続けた。

音も無く流れてゆく涙のように、
「静かすぎるよ」
と、君は言った。
壊れてしまいそうなくらいに、寂しく。


あたしがまだ幼なかった頃、
どこまでも続く頼りない坂道が、どこまでも遠くって、ママの手を握り締めたまま動けなかった。
昨日は、もうずっと遠くて、迎える明日に、まだ不安なんてなかった頃のあたしなら、ちゃんと言えたかもしれないね、
「だいじょうぶだよ」
ってね。
今でもおぼえてる。
ママが口癖のように唄っていた子守唄を。
きっと、
あたしじゃなくって、ママがママのために唄っていた子守唄。
その坂道の終わりに、あたしの
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