愛すること/わら
 
きみがしあわせになれれば
それでいいと願っていたあの頃は
うそじゃないと信じたい


だけど、
なみだがこぼれて止まらない



今も、ぼくは、
いつかのこころの真ん中に立ちつくしている

気づかなきゃいいことも気づいたり
感じなきゃいいことも感じたり

こんなぐちゃぐちゃなこころで
生きていけるわけないじゃないかあって
叫びだしたくて

そんな大きな声を出せる度胸も
なにかを振り切れる勇気もなくて

不器用さを重ねて
この男の辿った道を
思い出す度に

ただ、情けない

情けない 情けない



[次のページ]
戻る   Point(17)