愛すること/わら
きみがしあわせになれれば
それでいいと願っていたあの頃は
うそじゃないと信じたい
だけど、
なみだがこぼれて止まらない
今も、ぼくは、
いつかのこころの真ん中に立ちつくしている
気づかなきゃいいことも気づいたり
感じなきゃいいことも感じたり
こんなぐちゃぐちゃなこころで
生きていけるわけないじゃないかあって
叫びだしたくて
そんな大きな声を出せる度胸も
なにかを振り切れる勇気もなくて
不器用さを重ねて
この男の辿った道を
思い出す度に
ただ、情けない
情けない 情けない
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