裂ける目覚め/
石川和広
ゆめの風
荒地のビルの砂けむり
起きるから寝られる
寝るとめざめる
その当たり前の営みの
出来ないこと
吹き荒れるはげしく
おそろしい
あたりまえの日々
かしわのように、蒸し裂かれる
自身
朝早くの大地揺れる
夢の中に
逃げ遅れた
わたしの、わたしの、
誰かから誰かへの
おはよう
戻る
編
削
Point
(4)