裂ける目覚め/石川和広
 
ゆめの風
荒地のビルの砂けむり


起きるから寝られる

寝るとめざめる

その当たり前の営みの
出来ないこと

吹き荒れるはげしく

おそろしい
あたりまえの日々

かしわのように、蒸し裂かれる
自身


朝早くの大地揺れる
夢の中に
逃げ遅れた
わたしの、わたしの、
誰かから誰かへの

おはよう
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