思考の恋人/狩心
 

 冷たく息絶えたはずの闇が
  淡く白く発光し
  運命になった
 誰もいない草むらに
  誰かの温もりがある
  二人
   駆け出した風が
   宙を舞って
    小さな子供が
    シーハーと
     おどけて見せた
 体中に染み渡る吐息
  固く繋がった肉体と
  冬の夜空
   背筋が凍るほどの
   思考の果てに
    死にも似た
    安らぎを見た

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