RZ250、時刻は夜明けの2時間前/たりぽん(大理 奔)
 
幾度も、なんども
夢から覚めると右手にアクセルの感覚と
四天王寺から日本橋へ車線変更
遠く、象の鳴き声を聞くのです
松屋町筋へ曲がるという
思い出のような物語はいりません
ビル風に吹かれて東大阪線の下
排気ガスの色した漏水が
狐の嫁入りみたいです

その時はいつも訪れました、間違いなく
それを普通と呼ぶのは無関心だからです
一瞬はいつも特別で
その連続もまた一度きりで
いつも秒針の刻む音を耳鳴りのように
そうやって過ごしてみたいのです
信号機は赤から始まるのでしょうか
それとも黄色からでしょうか
夢の中のアクセルとそれは関係なく
それを無関心と呼ぶのは
ひじ
[次のページ]
戻る   Point(7)