カポエラ/石川和広
 
大学でて、いちねんかん
訳わからんかった

へやは本と服で山積み
かたづけるには
災厄、むしろ最悪だった

りれきしょをかけないので、父は
求人チラシをときどき見せた

どちらも同じ屋根の下、キョリをとった

次の年
工場で派遣バイトした

とうとう天井走行クレーンで
五百?の荷物は運べたまでになって

なんだか暑い職場だった
200℃のゴム成型の機械を三台操った

けど失敗もしたけど、みんな最高にクールに働いてた
ぼく、すぐやめたけど

汗拭いても夏は無駄であるから
休み時間は夏は
外にでて風に当たった

きもちいい

星空の下で
中島らもの「超老人かぽえら」
薄明かり読んだ
かぽえら、踊る格闘技
風と踊るあしくび

最悪で、すてきなおもいで

青春かもしれない

超老人みたいに
回し蹴り、さかだちで、かましてやりたい


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