断片/udegeuneru
 
余ることも欠けることもなく
生まれて生きている
過不足なき花鳥風月

それで俺は何を感じよう
これからどう生きようか
いっそ死んでみせようか

未消化のまま進めども
翻弄されてふらついて
体は老いてゆくばかり

孤独を追い求められず
またぞろ振出しに戻る
幻想の我が生活よ

それで俺はどうしよう
月の明かりに照らされた
哀れな姿を見せようか

「はいはい私は、誰よりも劣っているのです」

卑屈な笑みでひきつった
鬨(とき)の声をあげていた
闇の中で足掻けよ進め


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