スキッピング ロープ/ｓ
昇ってゆきました
「さようなら。そしてありがとう。」
彼女の後を追って
モルフォチョウたちが一斉に飛び立ちました
オマキザルも木々を走り上がりました
緑の層をぐんぐん上がり
眠っていたオニオオハシを過ぎて
彼女は星空へと帰ってゆきました
暗い緑の中を
何かがそっと動き始めていました
彼の足元には 小さな星屑が静かに瞬いて
覗き込んでみると そこには満天の夜空が浮かびあがっていました
見つめていると なんだか自分にもぼんやりと灯りが点ったように
ほのかにあたたかくなるのでした
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