砂一粒/サナギ
 
十二月三十一日
地球の長い歴史を一年としたら
人類が産声を上げたのは
十二月三十一日午後十六時だと言う
文明社会はと言えば
年が明ける一秒前に満たない

ぼくらは一瞬にして消えうせるという絶望を忘れられず
次の瞬間に繋がっていくという希望を捨てられず
遠い遠い漁火を
震えるメスでもって
瞳に移植し続けるだろう

誰のため
何のために

新しい亡骸が黙々と積まれる海辺への
泡沫にも等しい贖罪のために

新しい年が朗々と明ける未来への
砂一粒にも等しい命のために


読んだ
長かった

まさかこの砂一粒一粒が命ってことが・・・
あったらすげえ嫌だ

なんかさ
地球の長い歴史を一年としたら とか
世界が○人の村だったら とか
命が砂一粒 とか
大雑把というか偉そうというか
オマエは何様だ

何かを考えさせるきっかけのための例えなんだろうが
そういう偉そうな例えからくる考えって
どうかと思うぜ

砂は砂
地球は地球
世界は世界
命は命
墓標は墓標

それでいい


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