一日がおわるよ/
壺内モモ子
二時間の残業があったけれど
あっという間に仕事が終った
電車の手すりにつかまりながら
早く帰りたい
早く帰りたい
と、ずっと思っていた
帰り道のほうが長かった
このまま別の場所に
連れていかれてしまうような気もしてた
けど
なんとか家について
凍りついた心が急に溶け出して
声をあげて泣いてしまった
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