六花/揚羽 欄符
 
紅茶を飲みながら
ふ、と思う
微かに漂う幸せと

君の事
空の色

今、

何処を
歩いてますか?

相も変わらず
空を
観ていますか?

六花か咲いて
寒くなってきましたね

無垢な白
純真な瞳
波紋に君が拡がって
私の舌がひりひりします

離れた距離の
もどかしさより
歳の差にある
思考の違いより
そんな陳腐より
大切なのは君の存在

いなくならないでね

驚くほど 人は 儚いものだから

そこにいるだけでいいよ
何もしなくていい
それが世間知らずでも
何度でも言うよ

カップに赤を付けながら
我儘でも この口で、

君に微かな幸せを


六花が咲いた
六花が咲いた


街を白く染める頃
何も知らない私の脳裏で
君の白さが雪をぼかした


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