ぐるる、三回転半/鴫澤初音
 
 光る君の歯を透かして見たらば私、何の悔いもなく
 三回転半、ラビオリジャンプ
「生きる
 というのは、」
 君、プールサイドの哲学者で、
 編み椅子に優雅に身を横たえ、うん、
 これがかの有名な"奇跡"ってヤツか
 ついにこの私の前に降りてきたわけか
 そんな按配で浮遊してる
「クノール・カップスープ
 みたいなものさ」
 そう言って、君は得意げに
 クノール・カップスープをかき混ぜる
 とろろ、
 とろろ、
 とろろ、
 三回転半
 私  は、
 その、
 つまり、
 ラビオリ的に、
 渦巻く、
 灼熱で、
 不透明の、
 クノール
 カッ プスープの中へ、
 ぐるる、
 苦悩・インザカップスープ
 私 は 
 捧げます
 こんなにも
 こんなにも
 熱くって 紅差して 綺麗に光る
 赤ちゃんみたいに
 一生懸命な
 君の
 ペニスに
 愛を
 溢れんばかりの

 愛を
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