離れ小島で/狩心
起きたまま悪夢を見た
とある深夜
凄い事がしたいと言う友人を遊びに誘うと
忙しいから無理と断られた
一気に冷めた
気持ちのズレは明白で
一欠片の熱も
感じられなかった
起きたら午前四時だった
床の上にそのまま居眠りしていたボクは
冬の寒さに凍えて死にそうで起きたのだが
無機質な暖房器具のせいで、辛うじて生きていた
無論、指先と爪先が凍傷になっていて感覚がなくなっていた
今ちょうどその部分を、包丁で切り落としている
眠らない人間は起きたまま夢を見る
意識がなくなったのは午前零時だったから
眠っていたのは四時間
次、居眠りしたら、確実に死ぬ事が目に見えていたので
安心して眠るなんて事は、未来の家族に委ねた
家族がみんな死んだら
それを見送るのはボクで
それを観察している私が
深夜
一人墓石の前で二人
佇んでいる
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