あの頃見上げた空は/優羽
小さい頃は帰り道に
よく空を見上げていた
どこまでも青く澄んでいて
自然と笑顔になった
部活帰りに見上げた空は
なんだか輝いていて
手の届かない存在だって
わかっていても憧れてた
今バスを降りて見上げた空は
とてもとても寂しくみえて
無性に泣きたくなった
そして顔をあげられなくなった
あの頃見ていた空は
輝いていて私を釘付けにした
あの感動も衝動ももう失くなってしまった
それは見飽きたからとか
空が綺麗じゃないからとか
そんな単純なものじゃない
きっと私の心が上を向けなくなっただけ
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