オーガニック鬼鬼。/うわの空。
 




尻切れとんぼ、の
行く先に
新しい季節が廻る

秋袷、
肌寒い朝夕の証
ビロードの闇、が
刻一刻と
たんたんと
たんたんと
急いてやって来る

太陽は宙へ嫁いだまま
半日は還れない
月なら星を連れて
暗闇で宴の最中、ふと
孤独に問いかけている

昼に独りの女と
闇に賑わう男、と
ほんとう、は
いつでも確執を羽織って
哀しく啼いている


赤とんぼ、
昼に孤独な女にも
見える色彩で宙を行く、のか


時折、彼女は
闇の中
袂を絞って立ちどまる


尻切れとんぼの行く先、を
口に出したら、
おやげない

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