残響の鳴り止まない、あらゆる季節とその日々の中で/rabbitfighter
大好きな人の肌に唇を押し当てるのが好きで、
その熱と、鼓動を。
生きていることに感謝する。
生きていたことに感謝する。
熱と鼓動を確かめる。
余計なことをすべて省いてしまえば、生きるとはたった二つのことでしかなかった。
私は真夜中に鼓動を刻んでいる。
両の手で探しているのは音楽。生きていたことの証としての音楽。
両の足で探しているのは温もり。生きていた証としての。
憶えていられるであろうか、その証を。
真空に満ちているはずの力を信じる。
強い決意で信じる。その力を。
いつまでも熱を持ち、震え続けているその言葉を。
いまでも分け合うことの出来るその力を信じる。
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