ミッシェルのチンピラ/A-29
 
中ではこのコードフォームでのギター音の鳴りはほとんど目立たず、なかなか気付きにくい。しかし、たしかに6フレットでこのコードを押さえている。このチラッと聴こえてくるアホなテンションノート。これこそミッシェルのチンピラの正体に違いない!

 「メロがそうだからそうしとけ。笑えるし。」

 たぶん冗談半分でそうしたんだろう。が、こうしたアホなアプローチによってミッシェルはただの甘ったるいラブソングでは終わらない何ともいいようのない音的快感を提供しつづける楽曲になったのだと思うわけです。おそろしやビートルズ。おそろしやポール・マッカートニー。

 ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バ
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