kimi ni/ユイレ
唯一人でありたいことを願う誰かを良く思わない彼は、3本の矢を束ねて燃した。選択が全てだと僕は言わなかった。頂を目指す限りにおいて無罪であり、そうであるならそれ以外の価値を無にするだけの無でしかないと感じる僕にも、おそらく贖うべき罪があるだろうから。ただ、そんな世界にあるのは他者否定という安易できわめて自明な非羞恥心で、僕はそれを否定しない。より自明なそれに陥る僕は、ココに居ないことになるし、「黙示的」と言わない事が真に黙示的であるから。ソンナ「セカイ」ではただ傷付け合うだけの関係しか成り立たないと考える僕の、弱々しい自己防衛だとしてもこれを記さなければならない。「どうにもならない世界」に居ることを僕も知っているけれど、『我-汝』に分解されたサイダーの泡のように小さく、在る事が消える事と同時的であるかもしれない「コノナツの畔」で、踊るように揺れていた水面の緑葉に、僕は共感する。おそらくは没してゆく日に、無為な一日を思ってするような謝罪の意味に近い境界で、君の目が未だaoiコトを僕は願う。イマ、ココデ。
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