signal/さくらほ
交差点 黄色信号 傘持たぬ二人に細い秋雨の降る
自己判断でゆけと告げている点滅の赤その向こう側
助手席で君の視線の動きにさえ見惚れてしまう我は盲目
怖いと言いながら本当は何も恐れていないかもしれない
Uターン禁止と命じ送り出す 若き君に栄光のさちあれ
シグナルは本当は自分の中にある 見えているのに見えぬふりする
Alone
土曜日の天気を気にする君の声聞こえないふり聞こえなくなる
葉っぱ物が安くなったと嬉しそう 独り暮らしはもう慣れたんだね
愛しくてそれが素直に言えぬからただ抱きしめる君の背中ぎゅっ
翼ってどうも本当にあるらしい 君の
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