瓶/アンテ
 

消滅したのは
身体じゅうのネジなのかもしれない
きっと
それは
あたしにとって
とても大切なネジだったのだろう
とてもとても
大切なものだったのだろう
瓶をはなす
物凄い音がして
ガラスの破片が四方に飛び散る
ネジが床を転がる
いろんなネジが
いろんな音をたてる
足がずきずき痛む
ガラスで切ったのだろう

ネジは
痛みを感じないのだろうか



                          連詩 観覧車




[グループ]
戻る   Point(3)