そのとき/
松本 涼
声を聴いていたんだよ
冷たい手足を
投げ出して
ランプが震えても
時計が途切れても
夢と踊っていたんだよ
大きな影を
いっぱいに
まばたきを忘れても
ノックが続いても
空を眺めていたんだよ
ハダカの風に
乗りたくて
誰かがあきれても
ナミダが零れても
お構いなしにさ
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