うへぇ/影山影司
今はどうしても恐ろしいんです。
だって世界は広いじゃないですか。宇宙は無限の広がりを保有するじゃないですか。
僕の脚は地球ひとつ、征服できないじゃないですか。
ねぇ、砂漠に埋没する一粒の砂になれば、孤独に耐えられるんですか。
「いつか理解しあえる友達が出来る」だとか「私がいるから一人ぼっちじゃないよ」なんて言わないでください。余計に孤独を感じるんです。僕のために死んでから言ってください。どうせ、何か機嫌を損ねたらカンタンに離れてしまうんですから。
お母さんとじゃ分かり合えないんです。パパでも駄目なんです。親友は話になりません。兄弟じゃ意味が無くって他人じゃ寂しいだけなん
[次のページ]
戻る 編 削 Point(1)