無神論者のしがらみ。/哀詩
 
 
いつだったか君には言ったと思う
僕のあの焦燥が今もなお蝕み続けているだなんて

滑稽でもう嘲笑いなしでは語れない。

「わたしの無知ね」
だなんて心底笑いあえていた頃が懐かしいとか
別にそういう訳ではないけれど

「絶望しているんだろ、この世に」
って半ば断定されるために人生を送ってきたんじゃない。

ただいつかお前に恩を売るために
母と父の愛がこの身体にくすぶっているのを
彼是十数年感じているというだけのこと。

負け惜しみは抜きにして
いつかお前が膝に落ちる
その瞬間が楽しみで

今日も空に中指を向ける。
 
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