66P 「短歌2」より/むさこ
 
春兆す空を二つに分けるごと
飛行機雲は青き陽の中

入院の友に送られ外に出る
日照雨の空に冬の虹たつ

京都には冬が似合ふと初雪に
神戸の人は寒さも加ふる

子等達が どんぐり寄せて遊びしか
ぬくき師走の路地に雨降る

啓蟄にあやかり温き日となりて
虫ならぬ犬ふぐり咲く道


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