レールの上/
結城 森士
分は立ち止まってしまう
僕は次の駅で電車を降りる
誰もが踏み切りの前で立ち止まってしまう
叫びながら遮断機は降りる
金切り声を上げて
叫びながら
レールの上を
降りていく人たち
白い目で見られながら
蔑まれながら
口をパクパクさせて
それを見て
未だに濁ったサカナの眼で
静観する人たちの群れ
いつまで冷静を装うつもりだ
皆さん、目が死んでいらっしゃる
何処へ行くとも知らず
レールの上を走り去る
ミンナ、ドコヘイクンダヨ
戻る
編
削
Point
(4)