あきいろ/
朝原 凪人
見上げれば透明なアクリル
水色の水彩絵の具
四時間後の空
連れてきたアキアカネ
薄く積もった白
描くのは乙女の髪を梳く風
乗せられてきたあえかな鈴の音
今や懐かし夏の日の風の鈴
沈殿していく緑
上澄みに香る金木犀
衣羽織る空気
感触は薄紅に染まる少女の頬
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