ドーナツの星/はな 
 
っちほんだ とか
前はもっと
かなしいことがあった気がする
惰性かも
しれないけれど


よる
だれもいなくなった、地球で
ながれていた星
あれは今も
とおい
気の遠くなる場所を
めざしているのかもしれない
冬の朝を 何度もおもいだす、みみなり



あれはドーナツの星
きみが
昨日の電話の最後に てきとうに名づけて
だから おちないんだよ
と、言った


青い網のすきまから
ときおり まぶしく
小さな声がふってくる



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