摂取/狩心
 
になって
海の中に溶けていった

漁船から網が放たれて
魚たちは捕獲され
食卓に並んだ

タコが空を飛ぶ日
締め付けられた内臓は
天日干しされて
干乾びていった

水晶に亀裂が走る
水は世界の外側へと流れていく
外側が水で満たされ
純白になった時
水晶の中身は
空っぽになった

その中を
一羽の鳥が飛んでいく
夕陽に向かって闇を背に
凍てつく風と会話しながら
地平線に近づくにつれ
感覚を取り戻していく

草原を走る馬
風の言葉を知っている
馬に跨る人間は
風の言葉を知らない
永遠とも思えるようなその距離は
自然と人間を
確実に切り離し
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